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ダメなものはダメ

2013.04.06
面倒をみてきたマイクロキャスト・ミズノ製のE10。
重連をやろうと2両用意したのだが、2号機のギアも使い果たしてしまった。
ギアの現状 速度を落すためなのかピッチが細かい、そのため谷が浅く薄いので山が欠けやすいギアになっている。 このままでは重連はおろか、今動いているE10も何れギアが欠けるであろう。
という事で、小手先での修繕は諦めて大手術をする事にしました。
対策 分売パーツが入手可能な安達製のギアに換装する事にしました。
分解 マイクロキャスト・ミズノ製は凝ったつくりでも、ギアがボロでは如何しょうもない。
先ずはボディーを真っ二つに分解です。
不要で邪魔なものを撤去。
加工 ギアとモーターの換装しようにも、つくりが邪魔をして仕切り板を切断しない事には何も出来ない。
ギアの調達

2013.04.08
ギアを取替えようにも物が調達できなければ如何しようもない。
安達の分売パーツで動輪セットはあるのだが、動輪はいらないし...
なので、安達製作所に「駆動輪のギアだけを分けていただけないでしょうか」と電話をしてみた。
快く分けて下さるとの事、有り難い事です。
ギアの取替え バッチリ納まりました。
足回り確認

2013.04.10
倒産したメーカーの事を云々言ってもしょうがないが、マイクロキャスト・ミズノの雑な組み立て方には参りました。
安達のギアに取替えて足回りをチェックしてみるとカクン・カクン引っかかってまともに回転しない。
今考えればギアの山が欠けたのは、此れが原因なのでした。
(原因調査) 主台枠の軸間距離も、サイドロッドの穴の位置も、左右合っているようだし何で??
あと考えられるのは動輪の位相、左右で90度ずれるのだが、あろう事か第1・第2と第4動輪がずれているのです。
メーカーの完成品で此れでは、売れる商品ではないでしょう。
片側の動輪を抜き位相を調整して、1.6Vでスルスル回転する様になったとさ。
スライドバーとモーションプレートを取付けて、足回りの最終確認です。
集電

2013.04.14
先輪と従台車の車輪を片絶縁に取替えて、+側の集電をすれば完成です。
モーターもすっきり納まり廃棄処分を免れたので、やれやれでした。

しかし、2両とも位相がずれていたという事は、ミズノ製の機関車は話にならない出来ばえで要注意ですね。
勾配の立ち上がり対策

2013.04.26
現用の1号機(大手術待ち)も同様ですが、6%勾配の立ち上がり部分で5軸のうち第2〜4動輪が浮いてしまい、一瞬停止状態になってしまうのです。 [理由]:
主台枠の集電スプリングが強すぎて、動輪の上下動の柔軟性がないため。
5軸なので仕方がないと言えばそれまでなのですが、違和感が拭い去れないのです。
で、今回は徹底的にスプリングの強さを調整する事にしました。
圧縮コイルばねの調達先は「ソテック」という会社で、とにかくいろいろなスプリングを作っている会社です。
@線径0.16mmφ
A線径0.20mmφ
の2種類でいずれもステンレス線の外形2.0mm、長さ3.0mmです。
因みにバネ定数(強さ)は、
@0.16mmφ:0.028kgf/mm
A0.20mmφ:0.074kgf/mm
以下は既存バネで想定
B0.26mmφ:0.202kgf/mm
数値はソテック提供値。
上記の3種類のバネを使って、

第1動輪:ウエイトを支えるため一番太い0.26mmφ
第3動輪:太鼓橋をクリアするため一番細い0.16mmφ
第4・5動輪:勾配立ち上がりの柔軟性を持たせるため0.20mmφ
第2動輪は如何でも良い感じですが、しいて言うならば太鼓橋かなア〜。
線材が邪魔をして分かりづらいのですが、結果は停止も無くなりすこぶる快調、本格的な営業運転が出来るでしょうか。

何れにしても6%勾配は、キツイと言わざるを得ませんね。
1号機の足回り確認

2013.05.04
2号機同様にギアを取替えて、足回りのチェックです。
2号機より状態が悪いではないか。

サイドロッドが前に押されると、第1軸と第2軸がロックされて横動も動かない。
位相もちゃんと合わせたのに、まるでダメ。
前に押されてダメという事は、主台枠の前側を削るしかないでしょう。
少々削って一件落着。

完成品でこの作業、まるでキットを作っているようです。
ミズノさんの出来は、大体こんなところです。
重連の走行確認

2013.05.19
1号機の大手術も終わり、重連による走行試験をしてみた。
営業運行をどちらの向きで運転するかのチェック。
@製造当時のように炭庫側前位(バック)運転。
A正規前位運転。
のどちらが良いのかなア〜。
A正規前位 内回り本線に入線させるには、6%勾配がバック運転になる。

この場合、下記の様に貨車に押されて従台車が浮き上り、時々外側に脱輪するのであります。
@炭庫側前位 機関車の前部にウエイトがあるため、貨車に押されても脱輪は皆無。
しかし、...
本線上ではバック運転となり、これまたいろいろ問題が発生するのでありました。

あっちこっちで動輪が脱輪です。
理由として考えられるのは、
@炭庫側が尻軽のため。
A第3動輪がフランジレスのためなのか???。
(レイアウトの問題) 当鉄道のレイアウトの最小半径は、内回り本線がR550、機関区に於いてはR490。
E10の説明書によれば、通過最小半径がR700との事で、所詮無理な話である。

それを何とかしょうと、無理やり改造・調整をしても問題は残るでしょう。
第4動輪はフランジ有りに替えましたが、第3動輪もフランジ有りにしておくべきだったかも知れません。

ただ、この種の輪芯は手に入らないので、失敗すれば元に戻せないので勇気が要りますね。
パーになるから、やめておきます。
(結論) 何れにしても対策が非常に難しいので、今回は妥協する(諦める)事にしました。
多少リスクの少なそうな、A正規前位での運用にする事にしました。

やっぱりSLは、こうでないと様になりませんね。
☆鉄道模型
[E10 駆動部分大改造]
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