項目 作業項目 写真1 写真2
写真3 写真4
系統連系の規定 電気事業法第26条及び同法施行規則第44条の規定では、
標準電圧100Vに対しては101±6V、
標準電圧200Vに対しては202±20V以内に維持する必要がある。
という事で、パワーコンディショナーの規定上限電圧は107V、変圧器のタップ調整で104Vから基準電圧の101Vまで下げて貰うように、東電と交渉してみる事にしました。
系統連系

2013.07.01
東電立会いのもと分電盤のブレーカーをON、300secのウオーミング・アップの後発電開始。

5Kwのパワコン1台で2.3Kw、3台の合計で6Kw曇りではこんなものかなア~。
東電との交渉 結果はNG。
理由の詳細は分かりませんが、担当者曰く「抑制がかかれば計器を取付けて調査しますが、現状では変圧器のタップ切替えは出来ません」との事でした。
自分なりに理由を考えてみた。

当発電所の場合、単相3線で専用変圧器を介して、高圧の6600Vに直接売電。
という事は、基準電圧101Vで6600Vとした場合、変圧器の巻線比は...
6600v÷101v≒65
受電側:104vX65=6760v------①
発電側:107vX65=6955v------②

②-①=195v
6600vベースで考えれば195vの差、という訳で抑制は有り得ない事になるのかなア~。

3相のうちの1相の電圧が上がれば相のバランスが崩れる事から、東電の影響を最小限に留めたいとの思惑でしょうか。
発電量

2013.07.03
当面、1ヶ月は日々の発電量を見る事にしましょう。
日々の発電量(7月1日~12月31日)
パワコンの熱対策

2013.07.07
パネルの温度もさることながら、パワコン上部の温度も相当な温度になっています。
電子部品も長時間高温にさらされると、寿命も短くなるでしょう。
家電製品と同様、10年以上は頑張ってもらわないと困るなア~。
対策としては、ファンによる強制空冷しかないでしょう。

必要な部品はと言うと、温度センサーとACファン、それと換気扇用の温度SWも必要かなア~。
(強制空冷)

2013.07.22~23
5.5Kwのパワコンにはファンを4個、4Kwのパワコンはファンを3個付ける事にした。

ファンの連結はアルミのLアングルを使用、本来は15mm×15mmが良いのですが物が無いので10mm×10mmを使いファンの穴に届かないのでボンドで接着。

端子台とパワーリレーを取付けて完成です。
(温度センサーの固定) 放熱用シリコンでパワコン上部の筐体に密着させて、温度センサーの感度(40℃)を維持する事としました。 半導体を放熱器に密着させるために使用する「サンハヤトの放熱用シリコン」を使用。
パワコンの上部に載せて動作試験、空冷効果はバッチリ、パワコンの上部を触っても熱を感じないほどで大成功。
長持ちしてくれる事を祈りましょう。

パワコン上部の温度が40℃になると、ファンが動作し強制空冷、パワーリレーの赤LEDが点灯。
この写真では右側のパワコンが強制空冷中です。
(換気扇の自動運転) それから小屋の換気扇に温度SWを付けて、32℃位になったら自動運転です。
(使用部品) 温度センサー:40℃でON。接点電流=0.5A
パワーリレー:接点電流=7A。励磁電流=11.8mA
リレー用端子台:HJ2-SFD
ACファン:電流=0.24A×4個=0.96A
換気専用温度SW:接点電流=3.5A
温度センサーの接点電流が少ないので、パワーリレーをかませてファンを動作させる。
抑制ランプ

2013.07.25
電圧抑制が気になって、施工会社から設定資料を頂いて調べてみると...

抑制電圧のディフォルト値は、107Vではなくて109Vに設定されている事が分かりました。
という事で、専用変圧器を搭載している当発電所では、電圧上昇による抑制は起こらないと仮定しました。
取扱い説明書には詳しい説明がないのですが、恐らくこんな事でしょう。

点滅:パワコンの温度上昇による抑制
点灯:系統側の電圧上昇による抑制
(強制空冷 対策前) [事象1]:
7月7日(日)の午後は快晴、気温もグングン上がり34℃、その時の発電量はと言うと...
定格5.5Kwのパワーコンディショナーの表示は4.5Kw。
接続されているパネルは36枚
0.16Kw×36枚=5.76Kw
効率=4.5÷5.76=0.78-------78%
[事象2]:
何時だったか晴天の日に、抑制ランプが点灯して温度抑制??。
(強制空冷 対策後)

2013.07.28
7月28日(日)の10:00~13:00は晴れ/快晴、早速雲がかかっていない12:00にパワコンの表示を確認してみた。

写真のとおり5.5Kwを表示。
晴れ/快晴が2時間も続いているので、パネルの温度は相当上がっている状況です。
効率はと言うと...
接続されているパネルは36枚
0.16Kw×36枚=5.76Kw
効率=5.5÷5.76=0.95-------95%

上記の[事象1]と比較、こんなに差があって良いのかなア~。
パネルの温度は、同じ状況だと思うのですが...
[事象1]の4.5Kwは正午ではなかったかも知れませんが、パネル高温時で効率95%は上出来でしょう。

という事で、抑制ランプも点灯しないしパワコンの強制空冷の効果は大いにあったと思います。
売電効率

2013.08.20
当発電所は全量売電のため、写真の様に発電量=売電量になるのですが...
(強制空冷 対策前) 写真なし 発電量が増してくると消費量が最大で0.96Kwを記録した事があります。

消費するものがないのに、それって何故。
パワーコンディショナーの発電量が増えると当然発熱量も増大するでしょう。
という事でパワーコンディショナーの発熱による損失、この日は消費が5Kwもあり発電しても売電できず勿体ない話です。
(強制空冷 対策後) 対策後は発電量にかかわらず消費量が0.25Kw前後で安定してきた。

写真の消費が0.24Kwとは、
定格電流0,24A×11個×100V=0.264Kw
若干誤差がありますが、冷却ファン11個分の消費量。
対策後の1日の消費量はと言うと、写真の様に2Kw前後に収まっている。

対策前の発熱による損失5Kwから3Kwも改善された事になります。
改善量を2Kwとしても年間では、
2Kw/日×365日×42円=30,660円
の売電収入のUpになる訳で、「塵も積もれば...」いろいろやってみるものです。
   熱損失の解消  2013年9月上旬には、すべてのパワコンの強制空冷が完了した。
結果は、右写真のとおりです。
 
    2014.05.01現在の状況で、発電から消費した電力は2Kw以下で安定しております。  
       
システムの限界

2013.09.17
9月17日は台風一過(18号)で快晴。
現パネル容量(15.36Kw)での発電限界になるであろう。
発電量は99Kwh/日を記録した。

如何いう訳だか解りませんが、最近消費量が1Kwに満たない状況です。
時間帯別の発電量は、写真の通り綺麗なカーブを描いています。
 6:00~ 0.5Kw
 7:00~ 4.0Kw
 8:00~ 8.0Kw
 9:00~11.0Kw
10:00~13.0Kw
11:00~14.0Kw
12:00~14.0Kw
13:00~13.0Kw
14:00~11.0Kw
15:00~ 8.0Kw
16:00~ 3.0Kw
17:00~ 略 0Kw
-----------------------
      99.5Kwとなります。
現パネル容量(15.36Kw)では、此れが限界値でしょう。
増設部分が連系されれば、0.16KwX120枚=19.2Kwになるので、
100Kw超えも結構あると思いますが...
因みに1Kw当たりの発電量は、
99Kw÷15.36kw(パネル容量)=6.4Kw
となり上等でしょう。
パネルの清掃

2013.12.07
水をかけただけでは汚れが落ちないので、窓拭きワイパーで拭くしかないでしょう。
クモの巣取りに使っている3段式の竿を使えば4mも楽々届く、でもワイパーを如何取付けるかが問題なのです。
何とかなるさア~。

長ナットをワイパーの柄に差し込んで、ボンドを流し込んで完成です。
半年も経てば汚れは歴然、1回拭きでこの通りです。

稼いでくれる発電パネル、ずぶ濡れ覚悟で丁寧に拭きましょう。

発電量は大きく変わらないと思いますが、年の瀬を迎えて綺麗にしておかないとねエ~。
電圧抑制

2013.12.07
4台のパワーコンディショナーの発電量が急に下がった。(略1日中)

水をかけてパネルを清掃したので、トラブルを起こしたか...
そうではなく、抑制ランプが点灯し電圧抑制がかかったのである。
電圧を測ったところ、108.7V~109.5Vにもなっている。
(系統電圧上昇) 通常、発電していない状態では104V~105V位に納まっている。
と言う事は、パワコンが定格(MAX)発電していると、パワコン1台当たり約1V上昇するという事になります。
もともと系統が2V~3V高めなので、一寸奥の手を使って様子を見る事にしましょう。
放熱板があっちっち

2014.04.03
思いつきで夏場に向けてパワーコンディショナーの点検。
案の定、カバーを外してみると虫の死骸があるし、何を司っているのか解りませんが半導体の放熱板が触れないほどやけに熱くなっています。
(許容温度) ちょこっと素子の許容温度について調べてみた。
JRC(日本無線)のHpに右記の記述があった。
「一般的に素子のジャンクション温度(Tj)が10°C上がる毎にデバイスの寿命は約半分になり、故障率は約2倍になるといわれています。Si半導体の場合ではTjが約175°Cを超えると破壊される可能性があります。これより、Tjを極力さげて使う必要があり、許容温度(通常80~100°C)を目標に熱設計を行います。」
   (長持ち対策) 許容範囲で設計されているのでしょうけど、「10°C上がる毎にデバイスの寿命は約半分になる」と言われれば、誰しも長持ちさせたいですよね。

なので、鉄道模型で使っている厚さ1mmの銅板を付けてみる事にした。
 
   (結果) たかが銅板、「あっちっち」が人肌の温もりにまで下がったではないですか。
この半導体の温度は下がっても、他は如何なんだと言われればそれまでなのですが...
 前側の基盤を外してまで、裏側基盤の確認は止めておきます。
       
       
       
☆工作物
(施工(着工~竣工))
[CIS思川 太陽光発電所(地上設置型)
(システム運用)
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